身体介護における排泄介助では、トイレへの誘導や排泄のサポート、またおむつの交換などを行います。排泄は生きていく上で必要不可欠な生理現象です。高齢者の介護をする上では必ずサポートをすることになります。しかし同時に、排泄介助は大変デリケートな行為であり、利用者にとって心の負担になりやすい実情もあります。
排泄介助を行う際には、利用者の気持ちにしっかり配慮することがとても大切です。そこで本記事では、排泄介助で注意したいポイントの代表的な3つを紹介したいと思います。
まず1つは、自尊心を傷つけないということ。決して面倒臭そうな態度をしたり、排泄に失敗しても責めたりしてはいけません。その行為は利用者の自尊心を大きく傷つけることになり、心を閉ざしてしまう可能性があります。相手を傷つけないよう、思いやりを込めた声掛けをすることが何よりも大切です。事後に「上手くできましたね」「スッキリしましたね」と声を掛けることは自信や満足感に繋がります。
2つ目は、サポートをどこまで行うかという点。排泄介助に限りませんが、利用者が自分でできることは見守り、できないことはサポートするという見極めが必要となります。可能であれば、どこまで手伝ってほしいかを予め話し合っておくのがベターです。
3つ目の注意点は、水分の摂取についてです。排泄介助をしてもらうことが面倒かつ億劫で、トイレの回数を減らす為に水分を控えようとする利用者もいます。それは便秘や脱水症状の原因になるため、絶対に避けたいことです。摂取量をチェックし声掛けを行い、いつも通り飲んでもらうようにしましょう。そして、高齢者がトイレに嫌悪感を抱かないために、利用者のペースに合わせたリラックスできる排泄介助を心がけるようにしましょう。
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